【2025年9月時点】職種別フリーランス求人動向:ゲームプランナー(ディレクター)

プランナー求人傾向
分析対象
2025年9月時点の公開されているゲームプランナー職(業務委託・フリーランス)
出勤形態
STANDのお取引先企業様は東京中心であるため、東京中心の公開案件が多いです。
また、出勤形態の割合は下記になります。
出社常駐:約41.1%
ハイブリッド出社:約53.4%
フルリモート:約5.5%
求人内容から見える傾向
ハイブリッド出社が53.4%と過半数を占めており、9月においてもプランナー求人の主流な働き方であることが確認できます。リモートワークの効率性と、対面での密なコミュニケーションによるチーム連携の両立を求める傾向が継続しています。
一方で、出社常駐も41.1%と高い割合を維持しています。特に新規開発案件やコンシューマ案件など、機密保持の観点や、エンジニア・デザイナーとのリアルタイムでの綿密な連携が必要とされるプロジェクトで、出社が重視される傾向が顕著です。
フルリモートは5.5%と限定的であり、プランナー職の業務特性上、完全リモートでの業務遂行にはまだ課題があることがうかがえます。フルリモート案件は、特定の運用フェーズや独立性の高い企画業務に限定される傾向があります。
対応プラットフォーム・エンジン
次に、プラットフォームやエンジンの観点から求人データを分析しました。
【プラットフォーム】
スマートフォン(iOS/Android):38.4%
コンシューマ(PS5/Switchなど):16.4%
PC(Steam等):16.4%
未記載:28.8%
【使用エンジン】
Unity:約16.4%
Unreal Engine(UE4/UE5):約8.2%
エンジン未記載/不明:約65.8%
全体的な傾向として
スマートフォン向けタイトルの案件が38.4%を占め、引き続きプランナー求人の中心となっています。モバイルゲーム市場の成熟に伴い、運用型タイトルでの継続的な企画・改善業務の需要が安定していることを示しています。
注目すべきは、コンシューマ案件(16.4%)とPC向け案件(16.4%)が同率で並んでいる点です。PC向け案件、特にSteam配信を視野に入れたプロジェクトの需要が高まっており、プランナーの活躍の場が多様化していることが見て取れます。コンシューマ案件は、大型タイトルや次世代機向けの新規プロジェクトでの需要が確認できます。
使用エンジンについては、「エンジン未記載」が65.8%と圧倒的多数です。これは、プランナーの業務が、企画立案、仕様作成、進行管理など、特定のエンジンに依存しない上流工程に集中していることを裏付けています。エンジン経験よりも、ゲーム設計能力そのものが重視されている傾向が継続しています。
明記されている案件では、Unity(16.4%)がUnreal Engine(8.2%)を上回っています。これは、国内開発現場でのUnityのシェアの高さと、モバイル開発での採用率の高さが反映されていると推測されます。
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単価水準
各求人の単価帯から、以下のような割合となりました。
80万円以上/月:0.0%
60万〜80万円/月:56.2%
40万〜60万円/月:6.8%
40万未満/月:1.4%
スキル見合い:37.0%
傾向と解釈
全体の約6割(56.2%)の案件が「60万~80万円」ゾーンに集中しており、プランナーとして実務経験を積んだ中堅層がメインターゲットの求人構造が続いています。この価格帯は、基本的なプランニングスキルに加えて、チーム連携や実装経験を持つ人材が求められていることを示唆します。
「スキル見合い」が37.0%と高い割合を占めているのは、プランナー職の業務範囲の多様性や、プロジェクトの規模・フェーズによるスキルセットの差異が大きいことを反映しています。個々のスキルや実績に応じて柔軟に報酬が決定される傾向が強いと言えます。
引き続き「80万円以上」の高単価案件が0.0%という結果であり、リードプランナーやディレクター経験、高度な複合スキルが求められる最上位層の案件は、市場には限定的である状況が続いています。
求められるスキル要件
要件で求められているスキル・経験の割合を算出しました。
企画提案・立案:28.5%
仕様書作成:16.8%
パラメータ設計・調整:14.5%
進行管理:12.8%
Excel操作:6.7%
Unity実務:6.7%
Unreal実務:3.4%
データ作成(マスタ):3.4%
バトル設計:5.0%
UI設計:2.2%
傾向分析
「企画提案・立案」が28.5%と最も高く、ゲームプランナーの根幹である企画力が依然として最重要視されていることが分かります。新しいアイデアを出し、それを具現化するための能力が強く求められています。
企画と密接に関連する「仕様書作成」(16.8%)、「パラメータ設計・調整」(14.5%)、「進行管理」(12.8%)がこれに続き、企画力に加えて、ドキュメンテーション能力、実務的な設計スキル、そしてプロジェクトを円滑に進める管理能力の3点セットがプランナーの基礎スキルとして確立していることが確認できます。
技術スキルでは、Unity実務(6.7%)がUnreal実務(3.4%)を上回っており、プラットフォームの傾向と同様に、国内市場でのUnityシェアの高さが反映されています。エンジン経験を持つプランナーは、技術的制約を理解した現実的な企画立案ができる人材として評価されています。
「Excel操作」(6.7%)も一定の割合を占めており、マスタデータ作成やバランス調整における基本的なPCリテラシーが実務スキルとして必須であることがうかがえます。
案件タイプの分類
【新規vs運営】
新規開発(企画初期から参画できる案件):約34.2%
運営フェーズ(イベント設計、バランス調整など):約65.8%
【リーダー案件vs特化型案件】
リード/ディレクター(タスク管理、進行、企画統括など):約13.7%
特化型 UI/バトルなど(特定分野に特化。UI設計、スキル設計、レベルデザイン等):約42.5%
その他:約43.8%
運営フェーズの案件が65.8%と過半数を占めており、市場は既存タイトルでのイベント設計、バランス調整、改善業務などの継続的な運用業務が中心となっています。モバイルゲーム市場の成熟に伴い、長期運営タイトルでの需要が安定していることを示しています。
新規開発案件も34.2%と一定数存在しており、ゼロベースでのゲーム設計や仕様策定が求められる、より幅広いスキルセットが必要なプロジェクトも募集されています。
ポジション別では、「特化型案件」が42.5%と最も多く、UI設計、バトル設計、レベルデザインなど、特定分野への深い専門性を持つプランナーの需要が高いことが分かります。ゲーム開発の複雑化・専門化が進んでいることを示唆しています。
「リード/ディレクター案件」は13.7%と限定的であり、マネジメント業務を担える人材は希少価値が高く、経験年数や実績、高いコミュニケーション能力とリーダーシップが求められています。
今後の注目ポイント
ここまでの分析を経て、今後注目されるであろうポイントをまとめました。
ハイブリッド勤務の常態化と適応力の重要性
ハイブリッド出社(53.4%)が主流となる中、リモートワークの効率性と対面でのコラボレーション力を両立できる能力が必須スキルとなっています。フルリモート案件が少ない現状を踏まえると、積極的な出社姿勢とチーム連携スキルが引き続き優位性を保つでしょう。
企画力+実務スキル(仕様化・進行管理)の複合要求
「企画提案・立案」に加え、「仕様書作成」「パラメータ設計・調整」「進行管理」が上位を占めることから、アイデア出しから実装可能な形まで落とし込み、プロジェクトを完遂させる総合力が市場価値を決定します。創造性と論理性を両立させた人材の需要は高まる一方です。
特定分野の専門性(特化型)の価値向上
特化型案件が42.5%と最も多く、UI/UX、バトル設計、レベルデザインなど、特定分野での深い専門知識が求められる傾向が強まっています。運営フェーズ(65.8%)が中心であることから、数値分析力に基づいた運営特化スキルの専門性が差別化のカギとなります。
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