【2025年9月時点】職種別フリーランス求人動向:エンジニア(クライアント・サーバー など)

【2025年9月時点】職種別フリーランス求人傾向:エンジニア(クライアント・サーバーなど)
分析対象
2025年9月時点の公開されているゲーム・エンタメ業界のエンジニア職(業務委託・フリーランス)
出勤形態
出社常駐:約43.2%
ハイブリッド出社:約45.9%
フルリモート可:約10.8%
出勤形態の傾向
エンジニア職の案件では、前月に引き続きハイブリッド出社(45.9%)が最も多い形態となっており、柔軟な働き方を希望するエンジニアと、チーム連携やセキュリティを重視する企業ニーズのバランスが取れていることが伺えます。
「ハイブリッド出社」の案件では、要件定義や重要な打ち合わせは対面で行い、実装フェーズではリモートを活用するスタイルが主流です。特に、新規事業の立ち上げや、既存サービスの大規模改修など、密なコミュニケーションが求められるフェーズでの採用が多く見られます。
「出社常駐」(43.2%)の割合もハイブリッドと僅差で高く、セキュリティ要件が厳しい金融系システムや、コンシューマゲーム開発など、機密性の高い案件や物理的な環境への依存度が高い案件で、依然として需要が堅調です。
「フルリモート可」(10.8%)の案件は、Webアプリケーション開発やクラウドを活用したシステム構築など、業務が完全にオンラインで完結し、自律的な業務遂行が可能なエンジニアを対象とした案件に限定される傾向が継続しています。
対応プラットフォーム/エンジン
【プラットフォーム】
スマートフォン向け:28.4%
コンシューマ向け:10.8%
PCアプリケーション:10.8%
メタバース/VR系:10.8%
未記載:39.2%
スマートフォン向けアプリケーション開発が約3割と最も高い割合を占めており、モバイル市場の強さが継続しています。
特筆すべきは、未記載の案件が約4割と最大である点です。これは、特定のデバイスに縛られないWebアプリケーション、業務系システム、クラウドインフラ構築といった汎用的な開発案件が市場の基盤を占めていることを示しています。
コンシューマ向け、PCアプリケーション、メタバース/VR系は、それぞれ1割程度を占め、特定の専門性が求められる分野での安定した需要があることがわかります。
【ゲームエンジン】
Unity:約21.6%
Unreal Engine:約16.2%
エンジン未記載:約62.2%
ゲームエンジンを使用する案件は全体の約4割弱に留まり、Webサービスや業務システムなどエンジンを使用しない案件が過半数を占める状況が続いています。
ゲームエンジンの中ではUnityが最も多く、モバイルゲームやツール開発、Unreal Engineはハイエンドな3D表現やコンシューマゲーム開発で高い需要を示しています。
プラットフォーム/エンジンの傾向
全体として、ゲーム開発以外のWebアプリケーション開発やSaaSプロダクトの開発案件が主流であり、インフラ、バックエンド、フロントエンドなど汎用性の高いスキルが求められています。ゲーム関連案件では、UnityとUnreal Engineの2大エンジンが市場を分け合っています。
単価水準
80万円以上:9.5%
60〜80万:50.0%
40〜60万:5.4%
40万未満:2.7%
スキル見合い:32.4%
単価水準の傾向
最も多い単価レンジは「60万〜80万」で、全体のちょうど半数(50.0%)を占め、フリーランスエンジニアの中心的な市場価値を形成しています。このレンジは、3〜7年程度の実務経験を持つ中堅エンジニアを対象とし、主要なWebアプリケーション開発やクラウド構築案件が多く該当します。
「80万円以上」の高単価レンジは9.46%$と全体の約1割を占め、アーキテクトやテックリード、または高度な専門技術(大規模システムの設計、先端技術の導入など)が求められる案件が中心です。
「スキル見合い」が32.43%と3割強を占めており、特にモダンな技術や希少なスキルを持つエンジニアに対しては、市場価値に応じた柔軟な単価交渉の余地が大きいことを示唆しています。
求められるスキル要件
スキル要件の傾向
SQL:24.3%
PHP:21.6%
AWS:18.9%
Python:18.9%
Go:17.6%
C#:17.6%
C++:14.9%
JavaScript:13.5%
TypeScript:12.2%
React:10.8%
Docker:8.1%
GCP:8.1%
Java:4.1%
SQLが最も高い割合(24.3%)を占めており、Webサービスから業務システムまで、データベース設計・操作スキルが依然として案件の基盤技術として必須であることがわかります。
バックエンド言語では、PHP(21.62%)、Go(17.57%)、Python(18.92%)、C#(17.57%)がバランス良く求められています。特にPHPは既存システムの保守・運営案件で根強く、Goはマイクロサービスや高速API開発で、Pythonはデータ分析や機械学習領域での需要が高いです。
クラウド技術ではAWSが18.92%、GCPが8.11%と、マルチクラウドを含めたインフラ構築・運用スキルが重要性を増しています。
次に、経験や人柄などに関する傾向についてですが、以下のような特徴が見られました。
経験・人柄の傾向
コミュニケーション力:12.16%
自発性・主体性:2.70%
チーム開発経験:1.35%
コミュニケーション力が12.16%と最も高く、技術的な課題解決だけでなく、非エンジニア職との連携やチーム内での円滑な意思疎通が重要視されていることがわかります。
案件タイプの分類
新規開発案件:約31.1%
運営フェーズ:約67.6%
記載なし:約1.4%
案件タイプの分類での傾向
「運営フェーズ」の案件が約3分の2(67.57%)を占めており、市場の主流が既存システムの継続的な改善、機能拡張、保守運用にあることが明確です。これらの案件では、既存コードの理解力、パフォーマンス改善、リファクタリングなど、長期的な視点でのシステム安定化に貢献できるスキルが求められます。
「新規開発案件」は約3割(31.08%)あり、新しい技術選定やアーキテクチャ設計など、要件定義から携わる機会が多く、モダンな開発手法への適応力が評価されます。
今後の注目ポイント
クラウド技術のより深い専門性
AWS、GCPの需要は高まる一方ですが、今後は単純な利用経験だけでなく、サーバーレス(AWS Lambda, Cloud Run)やコンテナ技術(Docker, Kubernetes)、IaC(Terraformなど)を用いたクラウドネイティブな開発・運用の専門性が、高単価案件を獲得するための重要な差別化要因となると予想されます。
運営フェーズにおける戦略的な貢献
案件の約7割が運営フェーズであることから、単なるバグ修正や保守だけでなく、データ分析(SQLの需要の高さと関連)に基づいたKPI改善や、システムのスケーラビリティ向上など、ビジネス価値に直結する戦略的な運営に貢献できるエンジニアの市場価値がさらに高まります。
ゲーム開発市場の継続的な活況
Unity、Unreal Engineの需要は引き続き高く、特に3Dアクションゲームやコンシューマタイトルといったハイエンドな開発、またテクニカルアーティストのようにアートと技術を繋ぐ専門職の求人も複数見られ、ゲーム開発市場の活況が継続する見込みです。
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